治療室ふうのブログ
府中市武蔵野台の長生治療室
健康のお話

内受容感覚 その1

こんにちは(^^♪

皆さんは内受容感覚という言葉をご存じでしょうか?

 

例えば、

自分の身体が疲れている・元気だ

ストレスがかかっている・リラックスしている

胃が重い、心臓の鼓動が早いなどの内臓の感覚

 

といった、自分の身体がどういう状態かを把握する感覚です。身体の内部センサーのことですね。

 

「自分の身体のことなんて分かるに決まってるじゃん」

と思われるかと思いますが、この感覚は私が色んな患者さんに聞く限り、かなり個人差があると思われます。

 

どう治療しても疲れた身体をしているのに、本人は至って平気そうだったり。とんでもなくストレスがかかる生活をしているのに、それが日常になってしまえば何の疑問にも思ってない人もいます。

 

そんなわけで今回は、

内受容感覚の高い低いと、身体の強い弱いの関係を図にしてみたのでご説明します。

 

図がこちらになりますね。図の上に行くほど内受容感覚が高く、右に行くほど身体が強いとなっております。

 

内受容感覚が高い、とは自分の身体の状態を自覚する感覚が高い。

 

身体が強い、とは体力があるとか多少無理しても壊れない身体を持っている等の意味です。

 

ちなみに「強い身体=良い身体」、とは必ずしも言えないので注意が必要です。

 

さて皆様は図のどの部分に自分を置くでしょうか?

 

ちなみに私はこの辺かな

身体が弱く、内受容感覚が高い。

左上に入る人の特徴として、

「無理をしない」

これが常に頭にあるような人ですね。だって疲れるのがすぐ分かるし、体力もないんですもの。

 

私の例えで恐縮ですが、

休日どこかに出かける時に、皆さんは体力を計算して動きますか?私はすごく計算します。

 

遊園地に行くとして、まずそこに着くまでの電車の疲れを計算します。さらに帰りの電車の疲れも計算します。

 

行きと帰りにこれだけ疲れるから、遊園地ではこのくらいの体力が使えるな。閉園までいたら疲れがオーバーするから夕方には帰ろう。万事こういう具合でプランを立てます。

 

疲れ過ぎると全部思い出が台無しになりそうな恐怖があります。

 

これは結構「分かる分かる」という人と「考えたこともない」という人に分かれるんじゃないかな?これが内受容感覚の差の一つじゃないかなと私は思ってたりします。

 

左上の人は人生損だな~と思われるかもしれませんが、色んな人を診てきてこういうタイプの人は大病しないです、無理しないので。自分に必要な分を摂ったらすぐ満腹になっちゃうので、糖尿病なんかもなりずらいような。

 

うちの102歳まで生きた祖母ちゃんがまさにこのタイプで、家の居間でテレビを見ているのが一番幸せ、という人でした。年中「具合悪いわ~」と言いながら大きい病気は一度もせず、細くながーく人生を楽しんでいました。

 

 

逆に、身体が強く内受容感覚も高い人はどうでしょう。

ここに属する人は患者さんでも数人ですな。身体強いけど自身の状態にも敏感なので、疲れたらちゃんと予防でメンテナンスしておこうというしっかり者です。

 

恐らくですが、この図で右上にいく人ほど何か特殊な分野で凄く成功している人が多いんじゃないかと。例えばプロスポーツ選手とか。

 

大谷翔平が野球界であそこまで登りつめたのは、野球の才能は置いといて、トレーニングに耐えれるだけの頑丈な身体が必要だったはずです。

 

全ての野球少年が、幼少の頃から同じトレーニングをしてれば大谷翔平になれるか?残念ながら無理です。ほとんどの人が途中で身体を壊すでしょう。

 

さらにプロの世界で長く続けるためには体調管理の技術が必須でしょう。それには常に自分の身体の具合を把握してなければなりません。体調が悪いのに、それを感じずにプレイし続ければ絶対どこかで身体を壊すはずです。

どんな世界でも自分の身体をないがしろにする人は、大成功は難しいものです。

 

また実は、臓器と感情は密接に関わっています。心臓がドキドキするなど分かりやすい例ですが、東洋医学でも肝臓が悪い人は怒りやすいなど臓器と感情の関係性は多岐にわたります。臓器の感覚に敏感ということは、感情に対しても敏感ということになるのでは。

 

であるならば、例えば自身の感情を作品として表現する芸術家や音楽家、ダンサーやパフォーマーなんかは内受容感覚も高い、という私の推察なのですがどうでしょう。

 

長くなりましたので、内受容感覚が低いとどうなるかは、また次回書きたいと思います。

ではまた!