治療室ふうのブログ
府中市武蔵野台の長生治療室
心のお話

人事万事塞翁が馬

こんにちは(^^♪

 

2023年も早や半月過ぎましたが、いかがお過ごしでしょうか?

 

今年も皆様それぞれに、色んな事が起こるでしょう。社会全体でみれば、今年から不況に突入する可能性が高いなどと言われてまして、さてどうなることやら。

 

誰しも幸福になりたいし、不幸になりたくはないですよね。でもいちいち全て起こった出来事を幸・不幸、いい・悪いなどと判断しても疲れるし、あまり意味はないよねというお話なのですが。

 

人事万事塞翁が馬(じんじばんじさいおうがうま)、という言葉をご存じでしょうか?

 

これは中国の有名な故事なのですが、

ある要のある街に、老人()が住んでいました。ある時その老人の飼っていた馬が一頭、逃げ出してしまいました。

 

村人は哀れに思い、老人に「不幸でしたが、気を落とさないで」と声をかけました。

 

すると老人は、

「なぜこれが不幸なことだと分かるのかね?」

と言ってきました。

村人は、あぁ強がってるなぁこの人、と思いました。

 

数日後、逃げ出した馬が見事な毛並みの牡馬と一緒につがいになって帰ってきました。村人は口々に、

「幸運でしたね、良かったですね」

と言ってきました。

 

すると老人は、

「なぜこれが幸運なことだと分かるのかね?」

と言ってきました。

村人は、あぁこのジジィもうボケちゃったのか、と憐れみました。

 

一月後、老人の息子がその牡馬にまたがって遠乗りしていたところ、馬上から落ちて足の骨を折りました。村人はまた、

「災難なことが起こりましたね」

と老人に言いました。

すると老人は

「なぜこれが、災難なことだと思うのかね」

と言ってきました。村人は、人が心配してやってるのに!、と怒りました。

 

一月後、隣国と大きな戦争が始まりました。街の多くの若者は徴兵されて、ほとんど帰ってきませんでした。老人の息子は、骨折のおかげで徴兵されることなく、治る頃には戦争も終わっていました。ちゃんちゃん。

 

この話が転じて、幸・不幸は予測できるものではないし、幸せだと思っていたことが不幸の始まりになっているんだから、何事にもそんなに一喜一憂することはないよ、という訓えです。

 

 

病気という一見不幸に見えることが、実は自分が変われるきっかけになった患者さんも見てきました。何が良くて何が悪かったかなんて、人生終わる時になってみないと分からないものかもしれません。

 

今年一年また色んなことが起きて、それに我々は一喜一憂するでしょうが、この故事に習って喜ぶのも憂うのもほどほどにしときましょうか。東洋医学では喜び過ぎれば心臓を傷つけるし、憂いの感情は肺を傷つけると言われています。

 

何があっても一年は一年。元気に粛々とこなしていけば、それでいいんです(^^)/

 

今年はどうなるだろうといらぬ悩みをしてしまう人に向けて書いた、今年一番目のブログでした。今年もよろしくおねがいしまーす!

ではまた!